2016年9月9日金曜日

文明と病気 上 シゲリスト 4

前回
その3

◆イギリスは工業化の全衝撃を経験した最初の国であったが、ヨーロッパ大陸およびアメリカ合衆国においては最近まで工業化は完全に成熟しなかった。各国で事情が違っていたが、遅かれ早かれ労働法によって労働者を保護しなければならなくなった。

◆工業労働は多くの新しい健康障害を生み出したことは疑いない。労働者は強い潜勢力をもっと物理的および科学的な力に絶えず接触している
◆機械の目的は人間の福祉を増進させることであるが、それは労働が有害となった時には明らかに挫折することを常に心にとめておかねばならない。労働の保護には科学的な研究は、その規準の確立、それを励行する法律が必要である。
◆工業が高度に発達しているアメリカは労働者の災害補償を最後に採用した国の一つであった

◆今日では大部分が賃金生活者、サラリーマンであって、その生活を労働市場に依存している。資本主義的生産の不安定は民衆の生活水準、したがってその健康に非常に深刻な影響をおよぼす一要因である
◆できる限り良好な衛生条件下にある確実な雇用、労働、休息および休養の正しいつり合い、相当な生活水準が保てる給料、これらは公衆衛生にとり基本的な、重大な要因である。

◆どんな社会でも病気の発生は経済的要因に依存することが大きい。低い生活水準、食物、衣類及び燃料の不足、貧弱な住宅事情および他の貧困症状は常に病気の主な原因であった
◆数世代前には病気はどの階級においてでも発生した。今日はそれは主として低所得群、特に熟練労働者およびその家族と関係がある。アメリカでは黒人が白人よりも重い結核という重荷を背負っている理由はこれである。
◆1934年にロロ・H・ブリトンが発表したアメリカの統計は、病気における経済の著しい役割を非常に明確に示している。
◆低所得群における病気の高い発生率は、経済上の要因よりもこれら住民における気力の欠乏とか貧弱な遺伝的素質によるものとわれわれは時々聞いている。これらが低い経済状態と高い病気発生率双方の原因であると言われている。

◆戦争、革命などの公衆衛生管理という微妙な組織を覆す事件は何でも、激しい流行病の再発を招き、政治上の境界を越えて広がることがある。

◆病気は個人や軍の労働力と生活の質を奪うことにより、社会の経済組織を直接害する。病気による犠牲者の面倒見るため社会が財源を用意しなければならない場合に損失はさらに増加する。病気の結果困窮した人々を助けるため非常に高くの救済金が使われている。
◆ある特定の地域社会あるいは国における数字が入手できるまでは、病気によって起こる経済的損失の恐るべき程度を誰も理解できなかった。
◆1873年にマックス・フォン・ペッテンコーファーは自分の市であるミュンヘンの健康の価値の評価することに着手し、先駆者としての努力をした。
◆賃金の損失による金銭上の損失、医療の費用非常に内輪に見積もって一日1フローリンとして見ると、病気のために民衆が毎年失う金額は当時としては巨額である340万フローリンとなることが明らかになった。病気は民衆の労働時間に5%の課税をしていたのである。

つづき






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