2017年1月4日水曜日

チェーンストア経営の原則と展望 渥美俊一 その2

前回
その1

≪第1章2≫
◆チェーンストアは小商圏主義である。したがって、必要とする人口は7万~12万人まで。食品ならば3万5千人から5万人を狙う
◆この小商圏をそれぞれ隣接させた地域が、ドミナント・エイリア、いわばじゅうたん爆撃地区、購買力の寡占をめざす金城湯池の地域である

◆人類はせいぜい2,800坪まででなければ、店内を気軽にあることが肉体的にできない
◆芸術的に設計された店舗のように見えながら、実際は一世紀以上にわたる店づくりの経験法則が理論体系として形作られ、忠実にそれが一つひとつ実現されて、総合的にお目見えしたのが店内ムードである
◆これまでの商業の常識は、いったん店をつくったら決して立地は変えないし、建物構造も継ぎ足ししかしないものとされてきている。日本ではこれをビッグストアづくりの過程で五年間ごとに変えてきて、さらに本格チェーン化として大転換をしようとしていることにご注目願いたい


≪第1章3≫
◆チェーンストアづくりの前段階として、ビッグストアづくりが必要
◆ビッグストアづくりは、もちろん株式会社もしくは生活協同組合のいずれかの法人でなければならない。つまり、個人企業や有限会社や、中小企業事業協同組合では不可能である。なぜなら、急速な増資が必要だからである。
◆ビッグストア段階においては、年ごとに5割から10割の増資が必要である。しかし、利益も年ごとに拡大させなければならいから、当然に年次決算体制ではなく月次決算をし、そのつど改善と改革の手を打ち続けて、高収益化をはからねばならないのである

◆株式を上場すれば、時価発行と社債発行とによって、膨大な資金調達が可能である。これがチェーン化財務の王道
◆資金コスト・ゼロで資金を活用する方策として、我が国でひねり出された突破口が、回転差資金の活用である。これは支払勘定回転日数を遅くし、販売資産回転日数を早くし、その差で浮いてきた資金を、固定投資に振り向けようという作戦である。
◆もう1つ忘れられてならない財務対策は、担保能力の急速な増加である。なぜなら、企業の安定性を確保することは、急進経営戦略をとるときの最大の保険になるからだ。これには法人の土地所有をふやしつづけることだ。

◆商品回転率は圧倒的な高速回転をモットーとする。それは売場販売効率を異常にふやすことによって実現するのではなく、在庫高を適正にする、すなわち、①死に筋退治、②欠品退治、③売れ筋確保とを徹底させることで、可能とし、毎日努力するのである。
◆新しく問題になってきているのは、不動産分配率である。これは、単位面積当たりの投資額の低いことが、ビッグストアづくりの条件であったにもかかわらず、いつの間にかこれが増大して、最近は不動産分配率が20%を超え、なかには25%以上という例さえ出てきている

◆数表づくりは準備手続きと思うこと。分析⇒判断⇒改善実行が本体
◆経理対策は過去を問題にする後始末であり、財務対策は未来を考える計画対策である。後始末をしなければ、確実な前進はありえないけども、未来対策を考えないかぎり成長はない

◆トップ・マネジメントは、まず損益計算書を勉強し、ついで貸借対照表の知識を持つこと。
◆第二に、資金繰り表と各種経営効率の検討に入るという手順を踏むべき。
◆この検討は、つねに、①観察(問題点の発見)、②分析(原因となる事実の確定または指定)、③判断(改善策と改革案、応急処置と抜本的経営戦略)の三つにわけて行われるべきである





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