2016年11月27日日曜日

サイゼリヤ革命 出口芳生 3 ラスト

前回
その2


第7章
◆人間てのは自分が大切だから、何かにつけて物事を自分に都合よく見てしまう。嫌だなあと思うのも、自分にとっては損になると感じているからそうなるのであって、だから、すべての原因は自分のものの見方にあるというのがわかった
◆インダストリアル・エンジニアリングの手法で生産性を上げようとしてるわけだけど、観察・分析・判断するための一番の方法は、できない原因、ダメな理由を外の要因にしないこと。効率の上がらない原因は、自分の考え方が違うってこと
◆世の中は原因があって結果があるという因果関係で成り立っている。さらに、その結果が原因となって結果を生み、その結果がまだ原因になる。世の中が変化しながら先に広がっているわけです、これは宇宙が膨張しているのと同じこと

◆経営者がよくお客様のためという言葉を口にするが、それが心の底から出ているのかどうか、実は社員はよく見ている。経営者の言動に少しでも自分や会社のためといった欲を感じたら、お客さまのためというのは、単なるお題目にしか映らない。社員の行動もそれに準じたものになる。
◆頭のいい人は自分たちの被害を抑えるためにいろいろ考えるんだろうけど、そんなことすると、逆におかしくなる。メーカーが作ったのだからとかは関係ない。自分たちの管理が悪かったってこと。
◆社員には、会社を守るな、お客さんを守れ、と。それで潰れるような会社だったら、潰れたほうがいいんだよ。
◆フードサービス業を含めサービス業が今、厳しくなっているのは、お客のニーズに即した変化への対応が遅れているから。大変革が求められているのに、いろいろなしがらみや制約があるためになかなか進まない。だけど大震災で全てがリセットされた。被災地に新たな街が生まれ、人々が住むようになると本当に生活に必要なものを扱う店、つまりチェーンストアができていく。チェーン企業が伸びるチャンスなんだ。

第8章
◆川崎進一の著書には、ビジネスとは、世界一利子の高い銀行に定期預金をした時の金利の3倍の利益がなければならない、とあった。確かに、投資額に対する利益率が銀行金利と同じレベルにしかならないのであれば、銀行に預けておいたほうがいい。ビジネスの場合、次の投資や人を育てることを考えなければならないわけだから、少なくとも金利の3倍の利益を出せなければ継続できないことになる。
◆サイゼリヤは、飲食店では悪立地といわれる場所や撤退物件など、家賃や保証金の低い物件を狙い撃ちしながら、店数を増やしていく。提供しているものに価値さえあれば、どのような場所であろうが、お客が来てくれることが分かっていたからだ
◆日本のSCは基本的に大商圏型なので、来街は週末に集中する。したがって週末はいいが、平日は大苦戦というのがSC内飲食店の常である。だが、サイゼリヤの場合は、SC内従業員の需要という基礎票があるので、平日も安定した売上を確保できる。以前の店舗の何倍も売れるのは当然なのだ。
◆最初は誰も相手してくれない。それでも正垣は正面突破を繰り返した。少なくとも200店以上は店を出すから一緒に大きくなろうと訴え続けた。

◆外食チェーンの工場設置の目的は、店舗の作業を肩代わりして生産性を高めること、それから品質の安定化を図ることの2つだ。原価が下がるのは、購買の集中化によるコストダウン効果に過ぎない。
◆効率化うんぬんと言われることが多いが、その前に子、数字の出所を1つにすることこそがもっとも大事な役割
◆生産性が独り歩きしていた。売り上げが下がっても、人を減らせば生産性は維持できる。そのため、人減らしに走る店長が出てきた。その結果、現場の人間が無理をすることになり、サービスの品質もクリンネスも落ちるし、モチベーションに関わるサービス残業も起こしていた。生産性の数字には現れないすぐに問題が続出していた。

◆R&Dは企業の継続的な成長を促す仕組みに不可欠な因子。製造業に創業から100年、200年経っても成長を続けている老舗企業があるのも、R&Dに多大な労力と予算を注ぎ込んできたから。業績が厳しくなろうと、投資しないし続けなければ先は見えてこない。実際R&D予算を抑えたところはいずれもだめになっている
◆外食はある意味で、メーカーの技術力によって支えられてきたのである、マクドナルドは世界最高の販売システムを持っているし、食材の供給元であるメーカーに対する力も圧倒的だが、食材の製造そのものはメーカーに頼らざるを得ない
◆メーカーの製造技術と製造能力を具備するマス・マーチャンダイジングシステム完成させた、真の意味での製造直売。サイゼリヤは、そこに向けて成長を続けている。

第9章
◆うまくいかないのは欲を出しているから。欲をなくしてあるがままに観察しないと自然の法則は見えてこない。原理原則からいえば、価格と品質、そして利便さが揃っていなければFFSは売れない。その法則が見えていない。内装がどうだとか言ってるけど全然、関係ない。欲が我々から消えない限り、できない
◆損しているじゃないかと言われるけど、僕らのビジネスの目的は、お客さんに喜んでもらうこと。喜んでもらえたなら、まずはよしとしなきゃ。
◆もし、FCや合弁で進出していたら、原価割れするまで価格を下げるなど剛腕は振るえない。パートナーが反対するに決まっているからだ。逆に大繁盛したら、パートナーは「これだけお客が入るのだから、値段を上げて儲けを増やそう」と言ってくるかもしれない。
◆安くすることで、店数を増やし、現地の人たちに喜んでもらうという本来の目的に向かってまっすぐ進むためには、独資で進出するしかありえないのだ。




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