2016年11月17日木曜日

サイゼリヤ革命 出口芳生 2

前回
その1


医療の世界でも、「人は誰でも間違える」以降、
原因を人に求めるのではなくて、
器具の置き方、動線、勤務形態などミスの起こらないシステムを構築を目指すことが行われています。

企業というのは組織として動く以上、
どうしても人材は玉石混合になるもの。

それを標準化するためにはシステムが必要不可欠ですし、
システム化する過程にはトライ&エラーが不可欠です。
エラーの重大さを攻撃するだけなく、そこから何が学べるか、
どうシステムに生かせるかということを常に考える必要がありますね。


第4章

◆みんなできないって言ってたけど、投資して絶対にやるんだと言う意気込みで取り組めば、必ずできるものだ
◆当時、日本人が誰も足を踏み入れたことのないような田舎の村まで分け入った。だが、すぐに取引を始めることもなかった。その前に、お互いを理解するために十分な期間をとった。こうした積み重ねが今のサイゼリヤの基礎になっている。

◆それまで商社経由で仕入れていたスパゲッティーの上代はキロ270円だったが、直輸入に切り替えると同130円と半額以下になった。
◆日本で高級食材と言われているものも現地では、それほど高いものではなく、商社がいかに高い粗利を得ていたかが浮き彫りになった。
◆ビニールハウスは、全て日本製にすると7.2メートル× 45メートルのハウス1つで500万円ほどかかるが、韓国製資材を利用すれば建設費は55万円程度と10分の1で済む。投資が下がれば損益分岐点も下がる。一棟あたりの売り上げが同じでも、利益は出やすいということになる
◆サイゼリヤの農場は、外食業が言う自社農場の次元をはるかに超えている。サイゼリヤが言う農場とは、農産物を作るだけではない。開墾に始まり品種改良に至るまで、農業のほぼすべてを実験、検証、実践する場所なのである。
◆農業生産者ってどこかの産地が災害で全滅すると、自分の作物が高く売れると喜ぶし、豊作だとこっちの実入りが減るからと、そうならないように祈る。今の農業のような見込み生産だと、誰かが行困ると誰かが喜ぶと言う仕組みになっているんだ。そんなのおかしいじゃない。豊作は生産者も消費者も一緒になって喜んだ方がいいに決まっている
◆白河高原農場では、社員、アルバイトとも、その日一日で行ったすべての作業を日報としてまとめ、提出することを義務づけている。これにより、誰が何の作業を、何を使って、何時間行ったのかを把握することができる。つまり圃場の人事生産性が算出できるし、どの作業を改善すればいいのかも明らかになる。

第5章
◆正垣は人と争うことをよしとせず、近所にトンカツ屋ができた時、人気メニューだったカツも外したほど。それだけに、それぞれ他社のやっていないことを追求することで共存共栄を実現し、選択の幅の広い豊かな社会を目指すチェーンストア理論は、自分の考え方に共通すると感じていたようだ。
◆渥美先生の言ってる事はわかるし、調査の手法にも感心するんだけど、ペガサスクラブはアメリカ一辺倒だったから、ヨーロッパに目を向けている自分たちとはちょっと違うかなと思っていた

◆経営管理の仕組みに関する関所には何度も突き当たったが、うまくいかないのは方法が間違っているからだと考え、手術を施すという取り組みを一貫して行ってきた。同じテーマにここまで取り組んでいる会社は他にない
◆ある時点で標準化ができたと思っても、それはその時点における適切な標準化にすぎず、規模が変われば標準も変わる。過去にとらわれていると逆に標準化ができなくなる
◆サイゼリヤは技術的な壁に突き当たっても、そこから逃げることなく、こつこつと自らの技術を高めることで乗り越えてきたが、それを嫌って逃げる企業もある、と渥美は指摘する。
◆品質と価格を追求していくことで、ニーズの多様化など軽く乗り越えられる価値を築くことができるのだ。本来なすべき努力を放棄して、安易に新業態に手を出すから、渥美に「あの手この手」と切り捨てられる。
◆数字が思うように伸びなかったり、客数が減っているのは、仕組みが間違っているからであり、常に反省しつづけなければならない

◆経営とは、つまるところ改善の継続である。商品問題や人材問題、財務問題など、ビジネスを遂行する過程で生じる問題の原因は、どこにあるのかを見極め、仮説を立てて改善策を講じる。うまくいかない場合は、なぜ上手くいかなかったのかを追求し、その反省を下に新たな改善策を考え、解決を図る。
◆我々の理念の徹底度を増すことが、サイゼリヤのビジネスの目的なんだ
◆ビジネスを通じて正しく生きているかを常に考えていくことが大事になってくる。ビジネスを道具にして自分を鍛えていきたい、というのが我々の考え方

◆経営理念の徹底を図るとすれば、チェーンストアの原理原則に忠実にならざるおえないのだ。そうでなかったところは行き詰まる。これは経験法則上からも明らかなのである。だから、サイゼリヤ経営には迷いがない。何かあったら原理原則に戻ればいいと皆が理解してるのだ
◆僕はお客さんに喜んでもらうためにやるのが当たり前になっているから、みんなもそうだろうと思い込んでいた。だから、伝える仕組みを考えていなかった。僕らが生産性を追求したのも、実は理念の為だったのに、それを現場で伝えられる人がいなくなり、目先の生産性に縛られるようになった
◆会長と一緒に働いたと言う人間を30代前半に1グループ作りたかった。今の取締役部長たちと同じように、会長と一緒にやったと言う経験を積ませることで理念部隊に育てたいんです

◆生産性を追求する理由の1つが、不器用な従業員でも困らないようにという配慮だったように、人間とはそういうものなのだから、なんとか仕組みでカバーできないかと正垣は発想する。
◆当時、正垣が疑問だったのは、飲食ビジネスの利益率の低さである。その頃銀行で金利より低い利益率なら、預金したほうがマシなのに、なぜみんな飲食店をやるのか。
◆調べてみたら脱税で成り立っていた。自分の車を買うのも経費化して利益を抑えていた。でもそんなことしていたら会社を大きくならないし、人も育たない。ちゃんと利益があってこそ、教育費を注ぎ込むことができるわけだから。だったら、税金をたくさん収められるような会社にしようと思った

◆経営は経営管理にであり、経営管理とは人が行う。経営とはすなわち人なのだ。したがって、良い人材を集めることが重要になってくるし、経営者はそのことを365日考え続けなければならない。
◆上に立つ人間が現場の作業をマスターしていないと、組織は正常に動かない
◆数値責任とは、売り上げをアップすることに対して責任を持つことではなく、あるべき数値に向けてコントロールすることだ。店舗で言えば売り上げをアップさせるのではなく、作業改善することでコストをコントロールし、必要な営業利益を加工することが、店長の数値責任となる。
◆スカウト人事はプロパーとの間にぎくしゃくした関係を生みやすいと言われている。だが、サイゼリヤにおいてそれはない。というのもプロパーに理念が染み込んでいるからだ。スカウトは自分たちの会社に足りないところがあるから行われるわけで、必要なところに必要な力を持った人材が配置されることが、理念に近づく道だとわかっている。だからぎくしゃくなどしていられない。むしろスペシャリストの技術や知識を学べる機会が来たことを喜んでいる

第6章
◆サイゼリヤは日本の外食産業として初めて本格的にエンジニアリングに取り組んだ企業である。エンジニアリング、すなわち物事を数値化していくためには、数学的な思考が要求される。サイゼリヤでは、そのための教育トレーニングが行われているが、その第一歩は給料が払えないゆえの苦肉の策だった
◆普通の頭なら他のレストランの売れ筋を調べるが、正垣は食品の中で何が伸びているのか、注目されているのかを調べた。最初に浮かび上がったのは、味噌とニンニクと唐辛子。テレビではやたらと味噌のCMが流れていたし、ニンニクは戦後一気に消費量伸ばした。また、その頃、痔が流行っていてその原因として唐辛子が挙げられていた。

つづき
その3



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