「美味い居酒屋を10件探すより、
美味い酒屋を10件探す方が人生はより豊かになる」
私の言葉だ。
分かり易く日本酒に絞って、
その理由を以下に語ろう。
10個くらい語れるが、平日の夜なのでみんな疲れている。
書く方も読む方もせいぜい5個が精いっぱいだ。
1.適正価格で飲める
飲み屋に行くと日本酒1杯に600円から1,000円代が付いている。
しかし、酒屋で買うなら、プレミアと言われる銘柄でも、
特別純米、純米吟醸ならせいぜい1升ビンで3,500円程度である。
先日も鍋島という佐賀の日本酒の1升ビンを買ったが3200円くらいだった。
居酒屋で出てくる場合は、店によるが、90mlで600円~800円くらいである。
1升ビンは1.8リットルなので、90ml×20倍で、12,000円~16,000円となる。
だいたい4倍。まあご飯との兼ね合いもあるし、高いか安いか考え方は色々あるが。
2.酒と1対1で向き合うことができる
居酒屋に行くと一杯目はだいたいビールだろう。
二杯目もビールだろう(偏見)。
その辺りから日本酒に入る。
三杯目、四杯目、、、段々味が分からなくなってくるだろう(偏見)。
酒屋で買った銘柄は、買った瞬間からその酒と向かうことになる。
冷蔵庫に入れるとき、器に移す時、食事と合わせるとき、空き瓶とも常に1対1で向き合う。
居酒屋での行きずりの関係とは違うのだ。
3.酒屋の親父はストーリーを知っている
最近聞いた話。
とある中国地方の酒蔵で、伝説的な杜氏がいた。
仕事も豪快だが、遊び方も豪快な男だった。
その伝説的な杜氏は長年勤めていた酒蔵を出て、
その酒蔵は一度落ち込んでしまった。
しかし、その酒蔵の7代目は今までのやり方を変革して、
新たな酒造りを始めた。そして品評会で高い評価を得た。
私はこの記事を、その酒を飲みながら書いている。
酒にはストーリーがあるのだ。
4.人に好みの酒を提案・プレゼントすることができる
酒屋にしょっちゅう行くようになると、
日本酒にも色々な性格があることが分かる。
使われている米、その性質。
水質、仕込み方、熟成の方法、
それらに由来する辛口、甘口、フルーティー、コク、キレなどの味の特性。
その背景にある酒蔵の思想。
おまけにラベルのデザイン。
それらを複合したものがあの瓶に詰められた透明な(たまに白濁、たまに黄色)液体なのだ。
1年も色々な酒屋に通えば、地酒を売りにした居酒屋でも、
メニューに並んでいる酒の特質を理解できるようになる。
人の家にお邪魔するときには、
菓子折りではなくてお酒を持っていってみよう。
特にその人の出身県のお酒などを持って行くのが良いだろう。
5.お出かけが楽しくなる
日本で酒屋が無い県は無い。
おそらく酒屋が無い市も無いだろう。
私は用事で行く先々で、時間があれば酒屋へ行く。
だいたいその県の地酒があり、また店主が美味いと思った酒を置いている。
特色の無い酒屋はどんどん淘汰されていっている。
今の時代に残っている酒屋は色々な特色を打ち出している。
酒屋の親父達は1を聞いたら10を語ってくれるだろう。
とりあえず5個書いてみた。
素敵な酒屋ライフの導入になれば幸いである。
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