2016年9月13日火曜日

二日市保養所を訪問(なつやすみその2 福岡編)

先の九州旅行の最終日、
福岡県にある二日市保養所跡に行き、
見学及び水子供養のお祈りをさせていただきました。

ここは、私の学生論文の中に出てきた場所で、
現場に行くことなく記述したことをずっと悔やんでいた場所でした。

そこで今回連れに無理を言って、
ちょっと博多から離れたこの場所に行かせていただきました。

二日市保養所とは、一言で言うと
「敗戦後、大陸から引き揚げる際に、強姦され、
妊娠させられた女性に中絶手術を行う場所」
です。

敗戦後満州などに住んでいた日本人の、
引き揚げの際の地獄絵図については「水子の譜(うた)」や、その他証言を集めた書籍、
満島ひかり主演のNHKドラマ「開拓者たち」などで描かれていました。

日本においては、明治以降、中絶は刑法に反する犯罪であり、
その時々の法律の解釈によって、一定の要件に該当する場合、
その違法性を阻却するという考え方で運用されてきました。

当時日本には、国民優生法という法律があり、
軍の産めよ増やせよの方針の下、
母体の危険がある場合を除いて中絶ができないという解釈・運用がなされていました。

そのため、妊娠させられ引き揚げてきた女性についても、
当時の法律では中絶を行う事ができませんでした。

そこで当時の厚生省引揚援護庁は福岡県筑紫郡二日市町に保養所を作り、
博多港で女性たちに相談を募り、
該当する女性を保養所へ連れて行き、
中絶を行うという超法規的措置を行いました。

医療物資が不足する中、
麻酔も受けられずに手術を受けた女性は、
手術を受けた後、各々故郷に帰っていったそうです。

法律では中絶を行った医療者にも刑罰規定を設けられていたため、
それを顧みず手術を行った医療者の覚悟と判断には改めて敬意を表します。

二日市保養所は現在、済生会傘下のむさし苑という特養になっています。
その駐車場に写真のような石碑と水子供養の祠がひっそりと建っています。

とてもきれいな特養です。
特養の敷地内にあるので不法侵入にならないように気を付けてください。

アポなしで、しかもハーフパンツで訪問したのにも関わらず、
丁寧な対応をしていただき心より感謝しています。
(ご好意でたまたま対応していただけたのだと思いますので、必ずご連絡の上訪問下さい。)

個人的な感想としては、
二日市保養所は今の筑紫野市にあるのですが、
「何でもっと発信しないのかな?」という疑問があります。

センシティブなのは分るのですが、
戦後70年以上経ってここまで知られていないのは…って感じです。
まあ確かに患者のプライバシーもありますので難しいところだとは思いますが。。。

実際に草の根からの情報発信が多いような気がします。





戦争の悲惨さや狂気を伝える一つの大事なものであることは間違いないので、
情報発信してもよいのではないでしょうか。

「仁」の石碑。


水子供養の祠。





いやあ、マジで戦争はいかんよね。

って、
こんな安易な締めをするために見学に行ったわけではないんだけど、
正直この言葉しかでなかったわ。

もう少し咀嚼が必要。








追記
リクエストいただいたので、

関連書籍貼っておきます。

やはり水子の譜を呼んでいただきたいですが、
ちょっと現在は高いようなので、
「竹林はるか遠く」か、「流れる星は生きている」
あたりから手をつけてみてください。
何故かこの記事だけ海老蔵みたいな行間になってしまう。。。

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