2016年9月3日土曜日

利己的な遺伝子 リチャード・ドーキンス 第1章

以前ゼミで資料をまとめた「利己的な遺伝子」です。

ワードのコピペなのでいつもとフォントとか書きぶりが違います。

今まとめを読んでも示唆に富む本。

1章 人はなぜいるのか
   この本の目的
Ø  利己主義と利他主義の生物学を研究する事
   ローレンツら先人たちによる進化のはたらき方の誤解
Ø  彼らは、進化において重要なのは、個体(ないし遺伝子)の利益でなくて、種(ないし集団)の利益だという誤った仮定をおこなっている。

   この本の主張するところ
Ø  われわれおよびその他のあらゆる動物が遺伝子によって創りだされた機械にほかならない
Ø  成功した遺伝子に期待される特質のうちでもっとも重要なのは非常な利己主義である

   この本が何でないか   
Ø  進化にもとづいた道徳を主張しようというのではない             
²  個人個人が共通の利益に向かって寛大に非利己的に協力しあうような社会を築きたいと考えるのであれば、生物学的本性はほとんど頼りにならない
²  遺伝的にうけつがれる特性が、その定義からして固定した変更のきかないものだと考えることが誤り
  生涯、遺伝子に従うよう強制されているわけではない
Ø  氏か育ちか論争におけるなんらかの立場を主張するものではない
²  たとえ遺伝子が現代人の行動の決定にまったく無関係であることがわかったとしても(そうでなくても)その規則を学ぶことはいっそう重要である。
Ø  人間の行動やその他の動物の詳細な行動を記載したものではない
²  自然淘汰のはたらき方をみれば、自然淘汰によって進化してきたものは、なんであれ利己的なはずだということになる

   ダーウィニズム理論の現代的説明の驚くべき結果の一つは生存の見込みに対するささいな作用が進化に多大な力を及ぼし得ることである。これは、こうした作用が影響をおよぼすのにつかえる時間がたっぷりあるからである。

   利他主義と利己主義の定義(意識はどうであれ、結果として
Ø  利己的行動の例
²  ユリカモメの共食い
²  雌カマキリの共食い
²  皇帝ペンギンの押し合い
Ø  利他的行動の例
²  働きバチの防御
²  小鳥の警戒声
²  親鳥の擬傷ディスプレイ

   利他主義についての誤った説明(群淘汰説)
Ø  生き物は「種」「集団」のためにものごとをするように進化するという誤解
Ø  論理の飛躍
²  繁殖の「機能」⇒種の存続をさせる「こと」
²  動物が種の存続に役立つようにふるまう⇒自種の仲間に対する利他主義 
Ø  進化は自然淘汰によって進み、自然淘汰は「最適者」の生存に加担する
²  最適者とは何か?(個体?品種?最適種?)
²  生存競争で競い合っているのが種であるとすれば、個体は将棋の歩
   群淘汰説とそれに対する個体淘汰論者の反論
Ø  他の利他主義者を利用しようとする利己的な反逆者が一個体でもいれば、その個体はたぶん他の個体より生き残るチャンスも、子を作るチャンスも多い。その子供たちは利己的な性質を受け継ぎ、利他的集団には利己的個体がはびこり、利己的集団特別がつかなくなる。
Ø  集団の絶滅は、個体間の苛烈な競争にくらべればゆっくりとした過程である。集団がゆっくりと確実に衰退していくあいだにすら、利己的な個体は利他主義者を犠牲にして短期間に成功する
   群淘汰説が非常に受けたのは、われわれの倫理的理想や政治的理想と調和しているからだろう
   群淘汰説の難点
Ø  「他人」ということばをどこまで広く解釈しようとするか
²  集団内の利他主義は、集団間の利己主義を伴うことが多い。
²  仲間意識の対象を人間の種全体に置き換えようとする傾向
  「種の利益」論を支持しているようにみえる
  彼らは、利他主義の枠に他種をも含めようとする人々に対して、もっとも強い軽蔑の念を抱いていることが多い
²  自種のメンバーが他種のメンバーにくらべて、倫理上特別な配慮をうけてしかるべきだとする感覚
  胎児はわれわれの種に属するがゆえに、即もろもろの権利・特権を与えられるのである。
Ø  どのレベルでの利他主義が進化論的にみて妥当なのか(種、属、目、綱、脊椎動物・・・)


   「個体の利他主義のみかけ上の存在を説明しなければならない。」
   「私は、淘汰の、したがって自己利益の基本単位が、種でも、集団でも、厳密には個体でもないことを論じるつもりである。それは遺伝の単位、遺伝子である。」
   「われわれはまず、生命そのものの真の起源から始めねばならない」⇒2章へ





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