2016年6月28日火曜日

医療防衛 なぜ日本医師会は闘うのか 今村聡 / 海堂尊 4

ラストです!

前回
その3

◆医師に医師会を理解してもらうのが第一歩です。そうすればやがて市民にも伝わる。
◆医学生にも熱心な人がいて、メールで直接提案されたこともある。
◆今の医学教育は4年次にCBT(Computer Based Testing)を行い、国家試験と類似の知識問題を解かせるが、そこから1年以上経過して再び知識の確認の国家試験を行うことは非効率


◆大災害になると、救急の災害派遣チーム・DMATや日赤チームも大切だけれど、それだけでは対応しきれなくなる。
◆JMAT(Japan Medical Assosiation Team)
 ・急性期の医療から避難所や被災された医療機関を援助する急性期~亜急性期、慢性期までの医療を支援する医療チーム
 ・医師、看護師、事務員、薬剤師等で構成された医療チームを作り、自給自足を原則として現地に行ってもらう。
 ・日本医師会は医師以外の職種の人全員に傷害保険を掛け、サポートした。


◆東日本大震災の余波で電力の使用制限令が出された。その際、医療機関は規制から外されたが、その達成のために日本医師会は相当な努力をした。◆日本医師会はCO2 削減数値目標を含む地球温暖化対策の自主行動計画を立て、毎年3000を超える病院のデータを集めていた。その中に病院の中で電力がどのように使用されるか、ガスと電気と重油の比率などのデータがあった
◆自家発電用の重油がなくなったという時、病院にどのくらい配ったらいいかという問題に対し、国はまったくデータを持っていなかったので、データを提供した。
◆医師会がお金を出してデータを集めたような地球温暖化防止の試みの一体どこが、開業医の利益誘導だというのだろうか


◆なぜ日本医師会は広報活動を活発にやらないんだと言われるが、日本医師会が正しいことを言うから記事にしてねと言っても誰も書いてくれない。
◆武見太郎会長が書いているものを呼んで見ると今の高齢化社会の問題点をほぼ全部指摘している

◆医療分野では特に厳密な自浄作用が求められる。反社会的名レベルに達していたら、医師会がレッドカードを出す。問題人物をどう排除するかという話は、どの組織でも難しいことだが一番大切
◆イギリスのように強制的に、かかりつけ医にかからなければ病院に紹介してもらえないという制度の導入は望ましくない。しかし、病院と診療所の医療機能、外来機能を分化させ、最初にかかりつけ医に受診し、専門医療が必要か否かを、判断してもらう、というシステムは重要。
そこは強制でなく、患者が自らかかりつけ医を持ってもらうという、やんわりとしたゲートキーパー役をかかりつけ医が担う仕組みを提案している
◆判断が適切にできない患者や国民に結果だけを知らしめることは、ゲートキーパーのかかりつけ医体制を構築し、医療機関を機能分化しようという大枠と逆行している
◆学会は官僚制度とは別の意味で縦割り。こちらで言うこととすり合わせましょうというのが医師会。でも医師会がそう発言すると、自分達の都合のいいことを主張してるんだろうと思われてしまう


◆世界医師会は1947年に創設された、歴史的に新しい団体。日本医師会は世界医師会から、日本で唯一の、医師を代表する団体であると認定されてもいる◆日本医師会は世界医師会の中でも重要な立場で、1975年と2004年には世界医師会総会を主催している。23名の理事のうち日本医師会から3名の理事が出ていて、副議長席は日本医師会の役員のポストにもなっている

◆医療の進歩は早く、卒業時の知識だけでは医師としてやっていけないから、医師の生涯教育は医師会の役目になる
◆各地の医師会で勤務医の労働環境についてのアンケートを行ったとき、回答の中で一番の負担は民間医療保険の診断書記入だった◆医療が進歩することで高度化し、費用が高くなる。先進国は社会保障としての医療が充実している。そういう国では、社会保障を充実し、労働者のためサービスを提供しようとすると財政が厳しくなり、医療費の抑制が課題になってくる





///////////////////////////////////////
◆Line@ 
ブログの更新をお知らせしたり、
ブログとは別にリアルタイムで良いことつぶやきます。
直接やりとりしたり、勉強しながら、一緒に精鋭になりましょう!
@zvf9388t で検索!


◆ブログ◆
文系医療の本棚~本を読んでまとめる~

◆twitter◆
文系医療チームの本棚bot 塚崎匡平

◆facebook◆
塚崎匡平
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿