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2017年10月20日金曜日

コウノドリ amazon primeでシーズン1を一気見なう

コウノドリシーズン2が始まったそうですね。
こちらは今やってるシーズン2。
コウノドリ 公式HP

今見てるのはこっち。
コウノドリ(2015)【TBSオンデマンド】 2015

第1話 未受診妊婦と救急体制
第2話 親か胎児か
第3話 風しんの予防接種
第4話 切迫流産と障害
第5話 低年齢妊娠と養子縁組
第6話 不妊治療と高齢出産

とりあえず、ここまで見ました。
第7話見ながら書いてますが、
星野源の助産師disがなかなか決まってますね。

急性期の看護師さんと話していると
やっぱり助産師さんとの考え方が違って面白いですよね。
助産師は科学的じゃない面が多いと。
まあまあ、そこはちょっと今回は置いておくとして。

全体的にテーマが重いんですが、
それをコミカルなタッチも織り交ぜながら、
上手く脚本も演技も作られてますね。

やるせなーい問題が多くて、
ずっと涙腺が緩みっぱなしな感じです。




勉強ということで買っちまうかなー。

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2017年4月18日火曜日

AIが医療に導入された場合の医療ミスって誰が責任とるの?

最近AIを医療分野で使おうという動きが活発である。

4月14日に行われた第7回未来投資会議、
塩崎構成労働大臣が提出資料の中で、こう書かれている。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/dai7/siryou5.pdf

●AI(ディープラーニング、機械学習等)によって、
(1) 新たな診断方法や治療方法の創出
(2) 全国どこでも最先端の医療を受けられる環境の整備
(3) 患者の治療等に専念できるよう、医療・介護従事者の負担軽減 を実現。

技術の進歩は重要。
怖がらずに、そしてそれを取り入れることも重要。

先般読んだ坂の上の雲の中でも、
最先端の武器(機関銃など)を取り入れた部隊と、
取り入れずに銃剣で突撃した部隊とでは損害や戦果に大きな差があった。

その上で、今後AIが取り入れられて行く中で、
今、私が疑問に思っていることを書きたい。
一言で言うならば、「最終的に誰が責任取るの?」ということである。
現在は医師と患者の関係はとてもシンプルで、
医師⇒患者:診断・治療・責任
患者⇒医師:費用・信頼(体を預ける)
という関係性である。

医療ミスがあれば医師が責任を負う。
責任を負った医師が、患者に対し医療を行い、対価を受け取る。
非常にシンプルである。
また、医師≒医療機関と言える。

一方で、例えばAIが診断(投薬)を行い、
全自動ロボットが手術や処置などの治療を行う場合。

言い換えれば、
医療の意思決定に人間が関わらなくなる場合を想定してみると、誰が責任をとるのか。

ここで、AIやロボットが全て医療の意思決定を行う場合の関係者を考えて見ると、
・AI
・ロボット
・開発者(ラーニングソースの選択者含む)
・オペレーター(保守・運用)
・ラーニングソース

私も詳しくはないのでざっくりと分けるとこんな感じだと思うが、
もしAIおよびロボットの治療で医療ミスが仮に起こったとすると、
誰が責任を取ることになるのか?

AI・ロボットを逮捕しても仕方ないし、
オペレーターの整備不良⇒逮捕ということになるのか?
それとも所有する医療機関か?

もしくはそんな人工知能を開発した開発者が悪い⇒逮捕なのか、
そもそも勉強させた論文に不備があったからと執筆者に責任が行くのか?

ケースバイケースだと思うが、
今までは生身の人が責任を取ることで納得(してないケースも当然ありますが)していた。
しかし、主治医・執刀医がAI・ロボットになったらそれができなくなる。

今でも産科医療などに無過失責任補償制度があるが、
AI等々を導入する際には、
大切な人を失った患者さんをロボット相手の裁判で更に苦しめることがないよう、
補償の制度も不可欠になってくるのではないか。

ーーーーーーー
追記

参考リンク
人工知能、機械学習、ディープラーニングの違いとは
https://blogs.nvidia.co.jp/2016/08/09/whats-difference-artificial-intelligence-machine-learning-deep-learning-ai/
あいうえのさん、ご指摘ありがとうございます。



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2017年3月23日木曜日

ムンテラという言葉の意味が分からなかったので調べてみた

ムンテラという言葉が不意に出てきて、
意味がハッキリわからなかったので、
ちょっとググって調べてみた。

◆看護用語辞典 ナースpedia
https://www.kango-roo.com/word/3459
ムンテラ(むんてら)とは、病状説明のことである。ドイツ語のMund「口(くち)」+Therapie「治療」を組み合わせたもの。

◆通信用語の基礎知識
http://www.wdic.org/w/SCI/%E3%83%A0%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%A9
似たものに、英語でインフォームド・コンセントと呼ばれる治療方法があるが、こちらは日本語で「説明と同意」と訳されているように、患者に理解してもらい、(診療に)同意を求める、という点で、いわゆる説明のみを示すムンテラとはニュアンスが異なる。

◆ムンテラとインフォームド・コンセント 奥道 恒夫
http://www.hiroshima.med.or.jp/ishi/kinmui/docs/2258k.pdf
私が医学生の頃は、臨床倫理に関する講義を受けた記憶がありません。また、医師免許を取得後、少なくとも昭和の時代においては臨床倫理の問題で悩まされたことはありませんでした。
その背景に、「医師と患者の間に深い信頼関係があった」というのではなく、ムンテラ(MundTherapie)と称して「私の治療法に従いなさい」という風潮があり、治療法の決定権は医師にあるのが一般的でありました。そこには、倫理の問題もクレームもましてや医療訴訟とは全く無関係な時代でした。

◆ムンテラとインフォームドコンセントの違いについて 酒井 穣
http://kaigolab.com/column/8713
医師が「ムンテラ」を行うときは、頭の中には、患者を説得する落としどころがあるわけです。病気に関して、必要最小限のことを、相手の知力に合わせてわかりやすく説明し、患者には、医師の考える治療法が最善であると言えるロジックを伝えます。
医師としては、訴訟リスクが高そうだと見ると「インフォームドコンセント」に動き、それ以外は「ムンテラ」で対応するといったところが現実になってきます。医師も、この状態が良いとは思っていないと思いますが、このあたりの対応で精一杯でしょう。「インフォームドコンセント」に時間がかかりすぎて、患者の治療という本来の仕事がおろそかになってしまうのは本末転倒です。

◆レファレンス協同データベース
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000013017
一般にムンテラは医師が患者に対し疾患の診断、治療などに関して説明、説得することであるが、反面その場を取り繕うという意味もあった。しかし現在では概念を拡大し、良好な医師患者関係を作るための手段と考えるようになった。すなわち、治療者の疾患に関する説明などにおいて簡易精神療法の受容、支持、保証のどれに該当するかを治療者自身が常に意識して患者と会話することは、従来いわれているムンテラをさらに積極的肯定的に把えようとするものである。『看護学大辞典』


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2016年12月7日水曜日

無資格医師の中絶による水口病院の死亡事件について~問題点は?~

タイトルどおりです。

悲しい事件ですね。
旦那さんの身になって考えると泣けてきます。

この記事では、無資格医師による中絶とはどういうことか、
日本における中絶問題を含めて簡単に解説します。

◆日本では中絶は犯罪
我が国の刑法では、中絶は堕胎罪として、
犯罪であると明確に定められています。
この場合、自分で堕胎した女子、堕胎を行ったもの(医師や医師以外)が対象です。

◆母体保護法による違法性の阻却
ただ、実際には中絶は広く行われています。
これは母体保護法という法律があって、その条件に合致すれば、
刑法違反の状態をチャラにします(違法性阻却といいます)、
という条件にあてはまっているためです。

件数としては近年では約20万件で徐々に減少。
ただ、この数値は資格のある医師(母体保護法指定医師)の届出に基づくので、
こういう事件があると、統計の信憑性も疑わしくなってきますね...


◆母体保護法とは?
wikiより。
 母体保護法(ぼたいほごほう、昭和23年7月13日法律第156号)は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により、母性の生命健康を保護することを目的とする法律である

◆母体保護法による条件(母体保護法第14条)
第十四条  都道府県の区域を単位として設立された公益社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
 
 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
 暴行若しくは脅迫によつて又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
 前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなつたときには本人の同意だけで足りる。

 
現在、我が国における90%以上の中絶は一の「経済的理由」により行われています。
子供が生まれれば経済的負担はかかるため、
どんな場合も経済的理由に当てはまるためです。
実質的には、意思があれば自由に中絶を受けることができるわけです。
 
今回の事件の中絶は、
それとは違って「母体の健康を著しく害するおそれのあるもの」のようです。
報道を見た限りでは。
患者さんの側としては条件を満たしていたわけです。

以上を踏まえて。
 
◆結局今回何が問題だったのか。
今回のポイントは2点、
①無資格医師による中絶だった
②術後の予後不良でお亡くなりになった
 
◆①について
無資格とは、母体保護法14条にある、
 「都道府県の区域を単位として設立された公益社団法人たる医師会の指定する医師」
ではなかったということです。
いわゆる「都道府県医師会の指定」を受けていなかったと。
 
これはもう全くダメです。言い訳しようがない。
この医師が別の県から移動してきたばかりの可能性もあるのかなと考えたのですが、
12件くらい手術をやっていたという報道を聞いたので、そういうことでもなさそうです。
 
しかも医療機関ぐるみで分かっていてやっていたようですから、
医療機関も完全にアウトですね。
確信犯。
 
従来は、上記の指定医師の指示の下では、
指定医師でない医師が手術を行うことについてもOKだった。
その名残があったのでは...という報道も見ましたが、
「2人いる指定医師が休みだったから、今回の人が手術を行った」ということで、
これも言い訳できませんね。
 
◆②について
これはしっかりと調べなくてはいけないところで、
この医師が無資格だったということは確かに悪い。
 
ただ、それとは別に、一般的に、
今回のような中絶手術を行った場合、
こういった予後不良が一定程度起こるリスクがあり得るのかということです。
 
何故かというと、仮に通常の指定医が行った場合でも、
このような予後不良は起こりうる可能性(リスク)がある場合、
予後不良=訴訟という方程式になり得るからです。
 
医療機関側の術後の管理が悪かったのか、
一定のリスクに該当してしまったのか。
 
これは専門的見地から切り分けてはっきりさせないと、
他の産婦人科医が行う中絶手術にも多大なる影響が出ることが想定されます。

ただ、今回の行政解剖にも何かおかしな点があるようなので、
どうなるのか...というところです。
 
◆まとめ
今回は無資格であったことが問題。
違法性が阻却されないため刑法の堕胎罪に該当すると考えられる。
 
女性が死去したことについては、
無資格であるがゆえに医学的管理が不足していたためなのか、
医学的手法は適切(無資格なので「適切」ということはあり得ないが)だったが、
予後不良や、受診の遅れが原因だったのか明確にする必要がある。
 
中絶後の女性の死亡=訴訟という形にしないようにする必要がある。


以上、コメント等でご指摘、ご質問お待ちしております。

2016年10月3日月曜日

HPVワクチンの費用対効果 福田敬先生

日本における費用対効果評価分析の代表格といえば、
国立保健医療科学院の福田敬先生。

医学のあゆみ2016.7.9号でHPVワクチンの費用対効果評価分析をやっていたので、
ちょっとまとめてみたいと思います。

◆公的な資金を財源とする予防や医療などの取組にについては、限られた財源を有効に用いるために、介入技術の費用対効果の評価が重要
◆諸外国に置いてはアメリカACIPやイギリスJCVIなどが追加的費用に見合う効果があるか検討している。
◆日本でも、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会のワクチン評価に関する小委員会で個別ワクチンの評価を行っている

◆予防は多くの患者に実施するし、罹患が避けられたヒトの医療費しか削減できない
◆予防的な取組でもドミナント(優位)にならないものは多い
◆追加的案費用が必要となっても、それにみあった効果が得られれば費用対効果に優れると判断できる

◆質調整生存年:QALY
◆HPVワクチンはtype16,18などのハイリスクHPVの感染予防に有効
◆追加的費用も発生するが、HPV感染、子宮頚癌の罹患を抑制できるので効果も大きい
◆そこで
費用対効果を検証する経済評価研究が重要
◆研究
(研究について)
⇒数値だけ切り取ると誤解を生むので、是非読んで下さい。

◆12歳前後の女児に対するHPVワクチン接種については、アメリカACIP、イギリスJCVIともに費用対効果にすぐれるという評価になっている
参考URL
ワクチン評価に関する小委員会報告書について
厚労省HP
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000014wdd.html


あと1点ぽいのでお早めに。


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